夕暮れチャイム

1日が終わり日が沈むころ
必ずひとつのおとがきこえる
水の中でトライアングルを鳴らしたような
ふとんの中で口笛を吹いたような
なんともいえない
そんなおと

昔から私にとっては
それが夜のはじまりの合図で
空の明るさなんかよりも
よっぽどたしかなものだった
どんなに時がたっても
そのおとの正体はわからず
これから先もずっと
わからないままかもしれない

音のなる2秒前、わたしは気配を感じる

あ、なった。

今日もきみはそこにいた

それだけがこの世界の確かなことで
このおとをきくだけで
わたしは今日もぐっすりと
眠りにつける

おやすみなさい

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